土地についての賃貸借契約は、長期間継続することがほとんどであり、その間に貸した土地やその周辺の事情が変わることはもちろん、賃貸人や賃借人が代わることも少なくありません。その結果、借地をめぐる様々なトラブルの発生が、多々見受けられます。
このような借地トラブルのうち、最も多い賃料滞納問題や賃貸借契約の解約問題などは、基本的には賃貸人から賃借人に対して請求されるものが、その大多数を占めています(詳細は「家賃・賃料滞納者への対応」や「立ち退き・明渡し」を参照)。
しかし、借地トラブルにおいては、それとは反対に、賃借人が賃貸人に向けて自己の主張していくケースも、もちろん存在します。ここでは、借地トラブルの中で、そのような賃借人から申立が行われるものを中心に説明します。
※ここで説明する5つの申立手続は、借地非訟事件といわれ、通常の訴訟手続とは異なる流れで進行し、さらに、複雑な法的判断が必要となります。また、その内容についても、読んでもらうとわかるかと思いますが、非常に難解です。このような借地非訟事件になりそうな場合は、まずは弁護士に相談することをおすすめします。