解雇とは
まず、解雇とは、使用者が、使用者の判断により、一方的に労働者との間の労働契約を解消することをいいます。
会社との労働契約が勝手に解消されてしまうのですから、労働者は解雇後には従業員として扱われませんので、給料がもらえなくなります。このように、いったん会社から解雇されてしまうと、労働者はその生活の基礎がなくなってしまいますので、労働問題の中において解雇は極めて重大な問題となります。
解雇が不当かどうかの判断基準
上記のことから、使用者による安易な、あるいは、不当な解雇は当然ながら絶対に許されません。
そこで、法律は、労働者を保護するという観点から、企業による解雇が有効となる場合を制限しています。この点について、労働契約法は、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、権利濫用として無効とする」と明記しています。
この規定からわかるように、従業員を解雇をするには、①客観的に合理的な理由と、②社会的相当性が必要ということになります。逆にいえば、この①と②の両方を満たしていない解雇については、不当な解雇となります。
解雇の3類型
解雇には、普通解雇、懲戒解雇、整理解雇という3つの類型があります。